日本、シングルCD売り上げとか言ってる場合じゃねーぞ。デジタル・グローバルに特化した韓国の文化産業政策に迫る!

今日は、韓国文化センターの文化産業政策にかんするセミナーにジュリア議員が参加し、それにお供としてついていった。
https://twitter.com/ld4jp/status/673854543806005248

自分のアニメ好きというバイアスをもってしても、ヨーロッパのK-popカルチャー人気はめざましいものを感じる。日本文化は、どちらかというと「狭く、深く」まさにコアなヲタに(いわゆるWeeabooというやつ)引きずり込むのに対し、K-popは「広く、浅く」人気だという印象。

セミナーでは韓国の文化産業政策における「グローバル」の意識の高さがわかった。

スタンフォードで韓国文化の客員教授をしているパネリストのひとりが仰っていたのは、「韓国のポップカルチャーの特徴はexclusiveではなくcollaborativeであることだ」。それはコンテンツの発信の仕方に現れている。たとえば世界中で爆発的なヒットを飛ばした「GANGNAM STYLE」が良い例だろう。あのYoutube動画が拡散され始めたとき、ひとびとがハマっていたのはその音楽ではなかった。繰り返されるフレーズ、まねしたくなる「乗馬ダンス」、ハチャメチャな映像、そして謎のアジア人のおっさんが踊るという突拍子のなさ…すべてがコンテンツとなり、人々の心を捉えたのだ。

そしてこのcollaborativeの精神はコンテンツ製作過程にも反映されている。韓国ではプリプロダクションからポストプロダクションまで、すべての過程で製作のアウトソース化が徹底している。海外展開が最初から視野に入っているため、海外企業からの資金援助も受けやすい。製作過程をアウトソース化することによって最大のクオリティを最小の予算で実現することが可能なのだ。その姿はさながらソフトコンテンツにおけるSamsung方式というべきか。

韓国の知財制度においてはあまり突っ込んだ話が聞けなかったが、興味深かったのは「著作権を緩化することでクリエイティビティを促進する」という意見が聞けた点。私的複製の条項などもかなり自由さがあるらしい。韓国では米韓FTAのさいにフェアユース条項を導入しており、その際に「コンテンツ消費のあり方をデジタルに適応させる」との共通認識がもたれた。その結果、現在韓国ではデジタルコンテンツの促進が進み、音楽では現在売り上げの80%がデジタルコンテンツ由来だという。日本、オリコンシングルCDランキングとかマジで言ってる場合じゃねーぞ。

ジュリア議員もこの点で、「EUでは著作権改正というといつもアメリカの例ばかりが議論にあがる。イスラエルや韓国や日本(泣!)など、フェアユースを導入していたり柔軟な著作権を取り入れている欧米以外の国にも目を向けるべき」とコメントしていた。

韓国のデジタル・グローバルに特化した文化産業政策。非常に刺激をうけた反面、日本とは対照的だと思うところもあった。日本で海外輸出に成功してきたコンテンツといえばほとんど、日本人向けに日本人が作ったコンテンツがたまたま海外で当たったケースがほとんどだ。質から製作過程からすべてをグローバル化し、最初から世界へ向けて打っていくという韓国の戦略とはマインドからして異なっている。日本のよさを活かしつつ、グローバル化・デジタル化という大きな潮流では韓国の先例に倣うこと。韓国から学べることはまだまだあるように感じた。


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