著作権フリーの可能性。Noun Projectは新時代のコンテンツプラットフォームだ

クリエイターを支援する「Patreon」の記事に続いて、「フリー」で利益を得るコンテンツプラットフォームの紹介第二段。その名も「Noun Project」。

Noun Projectはフリーで使えるアイコン(素材)のプラットフォーム。

自分の使いたい素材を名前で検索してダウンロードしたりシェアしたりすることができる。

“Japan”で検索したアイコン一覧。おしゃれ!

素材を選んで「ダウンロード」をクリックすると、「クリエイターにロイヤリティを支払ってダウンロード」「クレジット入りで無料ダウンロード」のどちらかを選ぶことができる。無料ダウンロードのほうを選ぶと、アーティストの名前が入った画像がダウンロードされる。クレジットを消すにはロイヤリティを払う必要があるという仕組み。

また面白いのは、素材を作った「クリエイター」が使う側から非常に見えやすいという点。素材とそれを作ったクリエイターの名前が常に並んで表示されており、それがそのクリエイター個人のページに繋がっている。よくお世話になっているアーティストには感謝の気持ちでロイヤリティを支払おうという仕組みがよくできている。また無料でダウンロードしたり拡散したりする場合には画像自体にそのクリエイターの名前が入っているため、自分がつくったアイコンが拡散されればされるほど自分の知名度が高まっていく

早速サムネでつかってみた
サムネでつかってみた

サービスはフリーミアム制で、有料サービスに加入すると複数のアイコンをダウンロードしたりドラッグアンドドロップでアイコンを使ったりできる。

このようなプラットフォームは、コンテンツがコピーされるごとにお金を支払わなければいけないという凝り固まった旧式のコンテンツビジネスの考え方からでは決して生まれなかっただろう。

Pixivのような二次創作プラットフォームでもこのような仕組みを取り入れてクリエイターに還元できる(オリジナル&二次創作ともに)はずなのだが、二次創作は違法としている現行の著作権法下ではこんなビジネスは可能なはずもない。非常に大きな機会損失だ。

前述したPatreonと並んで、ビジネスモデルや流通経路ではなく、クリエイターそのものを支援するすばらしい仕組み。日本でもこのような先進的なプラットフォームが出てくることを切に願う(そして再度、日本のようにアマチュアクリエイターがほぼ二次創作をベースに創作活動をしている国では著作権改正をして二次創作にビジネスの可能性を与えないとこのようなビジネスモデルは違法になってしまう、ということを強調しておく。)


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