オンラインコンテンツ規制!著作権侵害へのプロバイダの対応5つ

昨日、非常にわかりやすい著作権侵害したときの国別法制度表をみつけたのでシェア。

Screenshot from 2015-10-31 23:42:42
「インターネット上の著作権侵害に関する各国の法制度」より

ここで気になったのは、プロバイダ対象の欄。

プロバイダがプライバシーや著作権侵害に負う責任は日本では「プロバイダ責任法」で定められている。P2Pファイルシェアや違法ダウンロードなどの個人の非商業目的の著作権侵害に比べ、プロバイダは私企業であるうえ、そのビジネスが非常に広範囲に渡るため、おのずとその責任は大きくなる。いっぽうでプロバイダの独断でコンテンツが削除できる状態が行きすぎると言論の自由やプライバシー侵害の問題がでてきてしまうので、「プロバイダがどの程度までオンラインにアップされたコンテンツに責任を持つべきなのか」は非常にデリケートな問題だ。

ちなみにEUではプロバイダ、通信キャリア、ネットワークオペレータ、検索エンジン、SNS、キュレーションプラットフォームなど「ユーザーとユーザーをつなぐ」すべての事業者を「インターネット仲介媒体(Internet Intermediary)」と呼び、プロバイダだけでなくそれらすべての事業者の責任を広範に議論することが多い。

このサイトによると、インターネット仲介媒体によるオンラインコンテンツの規制方法は以下の5つ。

  1. 「ノーティス&テイクダウン」
    権利者からの訴えがあった時点でインターネット仲介媒体はコンテンツをアップロードしたユーザー側に告知(notice)し、コンテンツを削除する。
  2. 「ノーティス&ノーティス」
    権利者からの訴えがあった時点でインターネット仲介媒体はコンテンツをアップロードしたユーザー側に告知する。ユーザー側の応答があるまで削除はしない。
  3. 「ノーティス&ディスコネクション」
    著作権侵害をくり返すユーザーがいた場合、インターネット仲介媒体は侵害の程度に応じてそのユーザーに罰則を課す権限を有する。最悪の場合はサービスの停止など。
  4. 「フィルタリング&モニタリング」
    インターネット仲介媒体は著作権侵害を阻止するために、ユーザー情報の特定、コンテンツの削除やブロックなどの対策を講じなければならない。
  5. 「契約による規制」
    インターネット仲介媒体は法律に依ることなく、みずからのサービスの利用規約においてコンテンツの規制方法を定めることができる。著作権侵害においては利用規約による規制は年々その範囲を拡げている。

やはりここで重要なのは「インターネット仲介媒体はコンテンツの内容やユーザー情報を把握すべきなのか?」そして「著作権侵害における対応で、どの程度みずからの裁量が認められるべきなのか?」というところだろう。コンテンツの内容をなにも把握する必要なく削除ができてしまうノーティス&テイクダウン制度は権利者による削除要請を過剰化させ、アメリカでは先日「ノーティス&テイクダウン制度を行使する前にフェアユース原則を考慮しなければならない」という判決が下った。しかしその権限が強すぎると今度は却って企業による個人の監視や言論統制を引き起こすおそれがある。

「非商業目的の私的複製」は認めるべきと主張する海賊党もこの点に関してはまだ明確な答えを出していない。プロバイダを含むインターネット仲介媒体の役割と責任を引き続き考えていく必要がある。


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