ブリュッセル滞在2日目&海賊党議員と初?対面

今日は日記風に。

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アムステルダムから二時間半、ブリュッセルに着いて二日が過ぎた。相変わらず家は見つかっていないうえにローレンス・レッシグのLiterature Reviewもそろそろ本腰を入れないとヤバい状態なのだが、物件めぐりをしたりして一日を潰してしまった。

が、今日は特筆すべきイベントがあった!

海賊党欧州議会議員のジュリア・レダ議員(以下ジュリア)と初対面したのだった!

ちなみにジュリア・レダ議員とはずばり私がインターンする事務所の議員さんで、以下のような経歴の持ち主だ:

1986年、ドイツ・ボン生まれ。16歳のときドイツ社会民主党(SPD)に入党するが、SPDのオンラインブロッキングの政策に疑問を持ち2009年海賊党に入る。
2010年から2012年、ドイツ海賊党青年局の代表。このころ、当時スウェーデン海賊党欧州議会議員アメリア・アンダースドッターさんの事務所でインターンをする。
2013年、ヨーロッパ海賊党青年局を設立、代表に就任。
2014年、欧州議会選挙に向けて、ドイツ海賊党から第一候補者として選出され、欧州議会に議席を獲得。欧州議会の党派では、緑/欧州自由同盟に属し共同代表を務める。議会ではEUの著作権法改正の草稿を作成する責任者となり、最近になって彼女の草稿は欧州議会の大多数の賛成で可決された。

正確には初対面ではなく二回目なのだが(初めて会ったのは去年11月の液体民主主義ミートアップの時)、そのときはほとんど個人的な話はできなかったので、直接腹を据えて?話すのは初めてだった。

ちなみに会った場所は、2014年まで海賊党欧州議会議員だったアメリア・アンダースドッターさん(スウェーデン海賊党)のオフィサーをしていて、いまは緑の党会派のポリシーアドバイザーをしているマティアスことマブの家で。ちなみに彼も、スウェーデン海賊党員&ヨーロッパ海賊党の理事をしている(ブリュッセルのキャリア形成は複雑だ…)。

ジュリアはビーガンなので(新情報だ)、クスクスやポテト、とうもろこしなどが並んだディナーを囲んだ。

食卓を囲みながらざっくばらんに色々な話をした。ヨーロッパの海賊党ムーブメントは2012年頃から低迷していて、特にジュリアの出身のドイツ海賊党では昨年から党員の離脱が止まらず、また内政混乱も続いている。さらに国際組織である海賊党インターナショナルから去年はスウェーデンやアイスランドなど海賊党運動の中心的な国が離脱した。海賊党はポリシーとして「中央集権的な組織ではなく、分散型の組織を」謳っているが、それが組織間の連携の弱さとして裏目に出ているようだ。たとえば欧州海賊党と海賊党インターナショナルは公式には無関係だし、ドイツ海賊党とベルリン海賊党も別々の政権公約を採択している。

そもそも海賊党運動は自然発生的に各地で広まったものなので、中央集権的に縛るのは不可能なのだが、それでもこれだけ各組織がバラバラだと首尾一貫した党是を持ちづらく、それが海賊党の躍進を阻害している。ジュリアも実質的にはドイツ海賊党とはあまり強くつながっておらず、たまに会って情報交換をするに留まっている。

それでも、未来に希望が持てる刺激的な話もあった。

彼女は欧州議会議員なので世界各地さまざまなイベントやカンファレンスに参加している。先月はシリコンバレー、来月はスコットランド、ソウルなどなど…彼女が行くのは海賊党関連のイベントだけではもちろんなく、ハッカーコミュニティや著作権法や知財関連イベント、ITスタートアップコミュニティや液体民主主義関連のイベントにも積極的に顔を出している。彼女が海賊党の「顔」となってそれぞれの分野の人びとをつなぎ、またそれによって海賊党の認知度もあげていこうという考えのようだ。そして、これらの分野はいまビジネスでももっともホットな分野。海賊党が活躍できる場はまだまだたくさんあると思った。

さらに海賊党はすごいと思った点はやはり視点がグローバル(というかヨーロピアンワイド)だということだ。

海賊党運動をどう盛り上げていくか?という話になって、「ロンドンの海賊党員を盛り上げたい」とマブ。いま最も成功している海賊党といえばアイスランド海賊党だが(国内で支持率一位を獲得している)、イギリスは文化的にも彼らと近く、またスタートアップも活発で、さらに英語が母語というアドバンテージもあるので、彼らが海賊党運動のハブとなってアイスランド海賊党のことを広めてくれれば大陸にも好循環が生まれるはずである。また、周辺国を強化するという点で、EU加盟候補国であるセルビアやベラルーシでイベントを開催するのはどうかという話にもなった。国の名前がぽこぽこ出てきて途中で混乱してくるくらい視点が広く、改めてEUと海賊党はおもしろいなと思った。

こんなかんじで楽しく時は過ぎ、途中からマブの提案でボードゲームをすることに(「ボードゲーム好き」は典型的スウェーデン人の傾向だ…)。ジュリア&マブは気さくで親切で、9月からのインターンが楽しみになる夜だった!

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と、つらつらと今日の感想を書いてみた。

最後に…10月に韓国のソウルでクリエイティブコモンズのグローバル・サミットがあり、ジュリア議員はそれに招待されているらしいです。ちなみに二度目(前に液体民主主義関連のイベントでソウルに招待されたとか)ちなみにアメリア元海賊党議員もかつてソウルで海賊党についてのカンファレンスをしたとか…。ソウルに来てくれるなら東京にも呼びたい!!!ということで、もし海賊党欧州議会議員を東京に招待するプロジェクトに興味ある方いれば、私まで(ここのコメントか、ツイッター @ld4jp まで)連絡ください。


2 thoughts on “ブリュッセル滞在2日目&海賊党議員と初?対面

  1. おお、よろしくおねがいします!海賊党にかぎらずいろいろなグループを巻き込めたらいいですね^^

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